加工時に生じる内部のダメージ（加工ひずみ）を非破壊に評価することができます。これによって、疲労や応力腐食割れにより生じるき裂の進展速度がわかるため、製品の品質や余寿命がわかります。さらに、加工条件と生じる加工ひずみとの関係がわかると、予め発生する加工ひずみを予測することができるため、それを見越した加工や加工条件の最適化により高精度な加工を実現できます。内部の加工ひずみを可視化する方法は、まずは部材をFEMでモデル化し、次にポータブルのX線装置を使って表面応力を計測します。そして、本手法により加工条件に応じた推定手法を適用することで３次元の加工ひずみや残留応力を推定することができます。中性子は専用の照射施設でしか利用できないため、本手法は内部の応力やひずみを現場で非破壊評価することのできる唯一の方法です。