本研究室では、最先端のデジタルマニュファクチャリング技術を活用し、加工現象の解析やその制御のための研究を行っています。これまでに、切削加工における動的な現象「びびり振動」の解析・回避・抑制を実現する様々な技術開発を通じて産業界に貢献してきました。最近では、工作機械の運動・制御を考慮した切削加工のデジタルツイン開発に取り組んでいます。単に理論計算をするだけでなく、時々刻々と変化する加工計測情報の逆解析を合わせて行います。この技術は、加工結果を計測せずに予測する「バーチャルメトロロジー」技術として活用することができます。さらに、研磨加工においても同様の取り組みを行っており、次世代の研磨シミュレーション・制御技術の開発に取り組んでいます。デジタルマニュファクチャリング技術は単にAIを活用するブラックボックスモデルとは逆に、物理的なモデルを重視するホワイトボックスモデルに基づく手法です。このため、汎用性や応用性が高い性質を持ちます。新技術・システムを提案して実用化し、DX時代のものづくり機械産業をリードする研究・開発に挑戦します。